サラ金や消費者金融などと名前が変わってきたキャッシングの歴史

今はキャッシング、と言われているものは様々に呼び名が変化してきました。最初は「団地金融」と呼ばれ次に「サラ金」「消費者金融」などと変化していきました。今も消費者金融という言葉は使われていますし、カードローン会社やキャッシング会社と呼び名を変えてはいますがどれも「お金を借りる」ということに変わりはありません。

今使われているものとしては「消費者金融系カードローン」や「銀行系カードローン」などです。細かい意味の違いも含めるともっと多くなるのですが、簡単に言えば「銀行がカードローン業務をしている物」と「消費者金融と呼ばれるところがカードローン業務をしている物」というだけです。適用される制度には違いがありますが「お金を借りる」ということに違いはありません。

さて、名前とともに変わってきたカードローンですが、最初は「団地金融」と呼ばれていました。今のカードローンと同じようなキャッシングを「団地」で始めたから、というのが最初だからということのようです。それから徐々に普及していき、貸し出す対象を「サラリーマン」となっていきました。それが「サラ金」と呼ばれるものです。このサラ金が出てきたころは「お金を借りる」には「質屋」が一般的だったようです。しかし質屋は担保として商品、時計や貴金属といったものが必要です。加えて借りることが出来る金額も多くはありませんでした。そこへ「無担保」でしかも「保証不要」で借りることが出来るサラ金が登場し、利用者が増えていきました。

しかし、そのような便利な物にはリスクがあり、金利が「100パーセント」という所もあったようです。ちなみに金利100パーセントだと10万円借りたら一年後に20万返済しなければいけない、ということです。半年借りたら15万円です。100万借りていたら150万の返済です。年間だと200万円です。こんなビックリ金利であったために当然「返済できない」という人が増えていきました。夜逃げや自己破産など「サラ金地獄」という言葉が出来るほどであったようです。

このような結果、取り立てやそれにまつわるいろいろな影響がサラ金に悪いイメージを与え、名前を「消費者金融」と変えていきました。消費者金融はテレビなどでコマーシャルを流すなどしてイメージアップを図りました。結果として「手軽」で「借りやすい」というイメージが出来上がり、バブルがはじけたころというのも相まって急成長していきました。そのころにできた「無人契約機」も成長に一役買っていました。

ですが。2000年頃に出資法の改正などで上限金利が引き下げられました。結果として利益が減り消えていくところが増えていきました。サラ金と呼ばれていたころのビックリな金利があったからこその急成長があり、それを制限され利益が減ったことが大きな原因であるようです。加えて違法な取り立てや金利をしっかりと守らせる法律などが出来ていき、以前のような激しい取り立てを制限することが出来るようになりました。

現在では銀行もカードローン業務を行っているところが出来てきました。そのため「銀行系カードローン」と「消費者金融系カードローン」というようなものになっていきました。呼び名も法律も変わってきましたが、変わらないこととして「お金を借りる」ということは変わっていませんので、後で苦しくならないよう計画的な利用を心がけましょう。

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